前回、子どもの「甘え」に見える行動の裏側にある、愛着というテーマについてお話ししました。
ここまで4本、「自分を責めない」「事実と想像を分ける」「気持ちの主体を考える」といった、考え方の土台をお伝えしてきました。今日からは少し視点を変えて、日々の暮らしの中で今日からできる、具体的な関わり方についてお話ししていきます。
「何か言わなきゃ」というプレッシャー
不登校のお子さんと過ごしていると、つい「何か声をかけなきゃ」「励まさなきゃ」と思ってしまうことはありませんか。
沈黙が続くと、それだけで不安になる。何も言わずにいると、放っておいているようで落ち着かない。そんな感覚から、つい口を開いてしまう。
でも、その「何か言わなきゃ」という気持ちは、実は子どものためというより、親自身の不安を落ち着けるための言葉になっていることが少なくありません。
言わないことにも、ちゃんと効果がある
例えば、こんな言葉を、飲み込んだことはありませんか。
- 「これから先のこと、どう考えてるの?」
- 「今日は何してたの?」
- 「一体いつまでそうしているつもりなの?」
これらは、心配から出てくる、ごく自然な言葉です。でも、子どもの側からすると、こうした問いかけは「今のあなたのままではダメ」というメッセージとして届いてしまうことがあります。
何も言わずに、ただそばにいる。ただ一緒にご飯を食べる。それだけで、実は「今のままのあなたでいい」という、一番伝えたかったメッセージが、静かに伝わっていきます。
「言わない」は、「諦める」ことじゃない
「何も言わないなんて、見放しているみたいで怖い」と感じる方もいるかもしれません。
けれど、言わないことは、諦めることとは違います。むしろ、「今は言葉より、安心できる時間の方が必要だ」と、子どもの状態を見て選んでいる、積極的な関わり方の一つです。
言葉で背中を押すことだけが、支えることではありません。何も言わずに、ただ隣にいる時間そのものが、子どもにとっての支えになることもあります。
今日、できること
- 子どもに言いたいと思っていること、聞きたいと思っていることを、思いつくまま紙に書き出してみる。その中から、「これは心配から来ている質問だな」というものを見つけてみる
次回は、学校以外の居場所について、お話ししていきます。
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