前回、不登校やひきこもり状態のお子さんの居場所について、「知っておくだけでいい」というお話をしました。
今日は、親御さん自身が迷ったときの、頼れる先についてお話ししたいと思います。
毎日、答えのない判断が続いている
学校に連絡するかどうか。声をかけるか、見守るか。外に出る話をするか、今はやめておくか。
不登校やひきこもり状態のお子さんと過ごしていると、こうした正解のない判断が、毎日のように続きます。しかも、その判断を、誰にも相談できないまま、自分ひとりで背負っている方も少なくありません。
お子さんの年齢や状況によって、悩みの中身はさまざまです。学校に連絡するかどうか、働く話を出すか、支援機関につなぐか。形は違っても、正解のない判断が続くことに変わりはありません。
私自身にも、判断できないまま、時間だけが刻々と過ぎていった時期がありました。決められないまま、次の日、次の週、次の月へと、気づけば進んでいたのです。
人の脳は、判断を重ねるだけで、思っている以上に消耗します。判断できないのは、怠けているからでも、力が足りないからでもありません。
それでも、正解が分からないまま進んでいると、あとから「あの対応でよかったのかな」と、自分を責める気持ちが湧きやすくなります。
ひとりで考え続けると、不安は膨らみやすい
頭の中だけで考え続けていると、以前お話しした「想像」が、どんどん膨らんでいきやすくなります。
「このままだと、どうなってしまうんだろう」という考えが、いつの間にか事実のように感じられてくる。そんな経験はありませんか。
以前、ある親の会に参加したときのことです。同じように参加していたお母さんが、これから先の不安を、とても切実に語っておられました。私が「そうなるとは限らないですよね。まだ想像ですよね」と伝えると、怪訝な表情で、こう返ってきました。「だって、浮かぶじゃないですか。このままだとそうなるじゃないですか」。まるで、その未来しかないかのように感じておられるようでした。
私は戸惑いました。当時は、私自身も、自分の悩みを客観的に分けて見られるほど、気持ちの整理がついていませんでした。「そうなのかな」と、その話に引っ張られるような、何が本当なのか分からなくなるような、モヤモヤした気持ちになったのを覚えています。
自分の頭の中だけで、事実と想像を分けて見るのは、思っている以上に難しいものです。だからこそ、誰かに話すことで、頭の中にあったものが言葉になり、自分ひとりでは気づけなかったことに気づけたり、「事実」と「想像」を少し分けて見られるようになったりすることがあります。人に指摘されて切り替わるのではなく、話しているうちに、自分で気づいていくのです。
「相談する」は、答えをもらうことだけじゃない
また別の親の会では、あるお父さんがこんな疑問を投げかけてくれたことがありました。「相談って、答えを教えてもらうことですよね。この会って、相談するところなんですかね。不登校の相談窓口もあるけれど、なんか違いますよね」。
同じ「相談」という言葉でも、思い浮かべるものは人それぞれ違うのだと、そのとき気づきました。人によっては、正しい解決方法を教えてもらうこと。親身になって話を聞いてもらうこと。あるいは、もっと別の何かかもしれません。
相談は、答えをもらうことだけではありません。ただ話を聞いてもらう。同じような状況の人の話を聞く。それだけで、気持ちが整理されたり、少し楽になったりすることがあります。
判断を誰かに代わってもらうのではなく、自分で判断するための余裕を取り戻す。そんな使い方もできます。
相談先と、親の会という選択肢
こうした「話せる場所」は、いくつかあります。地域の相談窓口や、ひきこもり地域支援センターのような公的な窓口には、ご家族だけの相談を受け付けているところもあります。
親の会にいらっしゃる親御さんの中には、いくつもの相談窓口に行かれて、最後に親の会にたどり着いた、という方が少なくありません。窓口に問題があるわけではなく、実際に体験した人にしか分からなかったり、話せなかったりすることがあるからだと思います。
親の会は、そんな「体験した人同士で話せる場所」です。全国にはいくつもの親の会があり、私自身も、2019年から「さんろくまる」という親の会を続けています。
「さんろくまる」では、アドバイスや正解を押しつけることはしません。今の気持ちを、そのまま話していい。そして、ただ聞いてもらえる。そんな場所であることを、大切にしています。【https://360-15.jimdosite.com/】
個別に話したいときも
グループの場は緊張する、まずは一対一で話してみたい、という方もいらっしゃると思います。そんなときは、30〜45分の無料相談もあります。【無料相談はこちら】
LINE公式アカウントでも、親御さんに向けた情報をお届けしています。【LINE登録はこちら】
とはいえ、いきなり誰かに相談するのは、ハードルが高いですよね。まずは、話したいことを書き出すところから始めてみませんか。
今日、できること
もし誰かに相談するとしたら、何を話したいか、思いつくまま書き出してみる(実際に相談しなくても大丈夫です)
次回は、同じような経験をしている人と話すと、何が変わるのか、についてお話しします。
👇すずとも公式LINE
~聴き方で幸せな親子関係へ~
コミュニケーション講座開催のお知らせや
見守るヒントなどをお伝えしています。







