子どもより先に、親の「こころのカップ」を満たす

前回、「頑張ってきた自分に、まず『よくやってるね』を」というお話をしました。

自分を責めるのをやめて、認めてあげる。今日は、その考え方をもう少し具体的にする「こころのカップ」というお話をしたいと思います。

こころには、目に見えない「カップ」がある

想像してみてください。誰の中にも、目には見えない小さなカップがあります。

安心できたとき、認められたとき、誰かに優しくされたとき、そこには水が満ちていきます。逆に、不安なとき、責められたとき、ひとりで抱え込んでいるとき、その水はどんどん減っていきます。

そしてこの器は、実は子どもだけでなく、親であるあなたの中にもあります。

「子どもの分」を満たそうとして、自分の分が空になっていませんか

不登校のお子さんを見守っていると、多くの親御さんが「この子を満たさなければ」と、子どもへの親の対応に必死になります。それ自体は、とても自然な愛情の形です。

けれど、水の入っていない器から、水を注ぐことはできません。

自分の中が空っぽのまま、子どもにばかり水を注ごうとすると、どうなるでしょうか。焦り、疲れ、時にはイライラという形で、注いでいるつもりの水が、逆に子どもの不安を煽ってしまうことすらあります。

これは、愛情が足りないからではありません。順番が、少しだけ違っているだけなのです。

先に、自分を満たしていい

「子どもより先に自分のことを優先するなんて、自分勝手なんじゃないか」

そう感じる方もいるかもしれません。けれど、実際はその逆です。

自分の中が満ちているとき、子どもへの言葉かけや眼差しは、自然と穏やかになります。それは、頑張って優しくしようとしているのではなく、内側が満ちているからこそ、自然にあふれ出てくるものです。

つまり、親自身を満たすことは、遠回りのようで、実は一番確かな子どもへの親の対応なのです。

とはいえ、「今日から自分を満たそう」と思っても、何をすればいいのか分からないこともあると思います。まずは、小さなところから始めてみませんか。

今日、できること

  1. 最後に「これは自分のためだけの時間だったな」と思えたのはいつだったか、思い出してみる
  2. 自分は、何をしているときに癒されるのか、リラックスできるのかを考えてみる(音楽を聴く、お茶を飲む、庭いじりをする、など)
  3. 実際にその時間を過ごすときに、「ああ、私は今これで癒されているんだな」「これがリラックスの時間なんだな」と、意識しながら過ごしてみる

次回は、「事実」と「想像」を分けてみる、というテーマでお話しします。不安の多くは、実は「事実」ではなく「想像」から生まれていることに気づく回になります。

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