
こんにちは。すずともです。
お子さんがゲームに多くの時間を費やしている姿を見て、心配な気持ちになる…、ということはありませんか?親の会でも時々話題になりますし、私も、子どもがパソコンの前にばかりいた経験があります。今回は、ゲームに依存しがちな引きこもり状態の子どもに、親としてどのように寄り添い、サポートしていけば良いかについてお話ししてみたいと思います。
1. なぜゲームに頼るのか? 〜子どもの心を理解する〜
まず、「なぜお子さんがゲームに頼っているのか」を考えてみましょう。ゲームは現代の子どもたちにとって「居場所」や「安心できる空間」になっていることが少なくありません。特に、引きこもりの状態にある子どもにとって、ゲームの中の世界は現実の辛い状況から一時的に逃れることができ、心を落ち着かせる場所でもあります。
心理カウンセラーの内田良子先生は、“「不登校」「ひきこもり」の子どもが一歩を踏みだすとき”というご著書で「ゲームやネットは、子供が絶望の海に溺れて沈んでしまわないための命の浮き輪になる」と書かれています。
また、ゲームは自分のペースで挑戦したり、スキルを積み重ねたりできる点が魅力です。リアルな世界で「頑張ってもなかなか結果が見えない」時に、ゲームではすぐに成果が見えるため、自己肯定感を得やすい場でもあります。こうした理由から、ゲームにのめり込むのは決しておかしいことではなく、むしろ「心の防衛機制」として機能している場合も多いのです。
2. 責めずに、理解する姿勢を持つこと
「ゲームばかりしていて大丈夫なの?」と思ってしまうのはよくあることですが、子どもにその気持ちを強くぶつけてしまうと、子どもは逆に心を閉ざしてしまいます。特に引きこもり状態にいるとき、「自分の気持ちが否定されている」と感じることは非常に大きなストレスとなります。
まずは、子どもがゲームに向かう理由について、一緒に考えることが大切です。「ゲームをしている理由は何か?」と問いかけるよりも、「今のあなたには、ゲームが大切なものなんだね」と、子どもの心情に理解を示すことで、自然と会話が生まれやすくなります。
大人から見ると、子どもがゲームで長時間遊んでいるように見えるかもしれません。しかし実際には、本人は自己否定の言葉に悩まされているのです。そのつらさから逃げる手段が、今の環境ではゲームしかない場合もあります。あるお子さんは「どんなにやっても、楽しめなかった」と話してくれたことがありました。
3. 小さな成功体験を積み重ねるサポート
ゲームにハマる傾向がある子どもには、「現実の世界でも自信を持てる経験」を少しずつ増やしていくサポートが有効です。これは、決して「ゲームをやめさせるため」ではなく、あくまでも「現実世界でも自分には価値がある」という感覚を育てるためです。
例えば、「今日は家のお手伝いをしてくれてありがとう」「ごみを出してくれて助かったよ」と、小さなことでもその行動をしっかり認め、感謝の気持ちを伝えることが大切です。「自分の存在は喜ばれている。」「自分は価値のある存在だ。」そう思えることが、人生を生きる力になります。
4. 親自身の心を整えること
子どもがゲームに依存していると、親としては「このままで大丈夫なのかな」と不安になりがちです。しかし、この不安が強くなると、つい焦って子どもに変化を求めてしまい、子どももプレッシャーを感じてしまいます。
まずは、親自身が安心して落ち着ける時間を確保することが大切です。好きな音楽を聴いたり、ゆっくりお茶を飲んだり、自分の心をケアすることで、自然と子どもへの接し方にも余裕が生まれます。親が落ち着いていれば、子どももその安心感を感じ、少しずつ心が開きやすくなります。
5. 適度なゲーム時間のルールを考える
ある程度心が整ってきた段階で、子どもと「ゲーム時間のルール」について話し合うのも一つの方法です。ただし、決して一方的にルールを押し付けるのではなく、「ゲームの時間について困っていることはないか」「体がしんどかったり、健康面で辛いことは起きていないか」など、あなたを気にかけているよ、というメッセージを伝えながら、話し合う姿勢が大切です。
例えば、「夕食の時間までに少し休憩を入れてもいいかもしれないね」と提案したり、ゆるやかで子どもが納得しやすい方法を一緒に考えてみましょう。はじめはスモールステップで、少しずつ子どもが自分の行動をコントロールできる力を育てられるよう、サポートしていきましょう。
6. ゲーム×コーチングで才能を伸ばすこともできる
ゲームに夢中になるお子さんを心配されるかもしれませんが、ゲームには意外にも多くのスキルが隠れています。例えば、戦略を練り、目標に向かって粘り強く取り組む力や、複雑な操作を習得する集中力などが養われることがあります。さらに、ゲームによっては他のプレイヤーと協力し、コミュニケーションスキルや協調性を磨く場面も少なくありません。
こうしたスキルをポジティブに捉え、子どもと一緒に「ゲームで得られる力」を見つけることができます。特に、コーチングの視点を取り入れると、ゲームに熱中することで得られるスキルをどのように現実世界に活かせるかを考えるサポートが可能になります。たとえば、ゲームでの成功体験を通じて「自分は何が得意か」「どのようにすれば目標に近づけるか」を認識する手助けができます。
外部の専門家やコーチに相談することで、ゲームへの熱中が子どもの才能を伸ばすきっかけにもなるかもしれません。
まとめ:親の役割は安心感と信頼関係を育むこと
ゲームに依存している子どもに向き合う際、ゲームが唯一の居場所になっているときは、無理にそれを取り上げたり変化を求めたりするのではなく、「今のあなたの気持ちを尊重するよ」という姿勢で寄り添い続けることが大切だと考えます。
子どもが自分のペースで「現実の世界でも大丈夫かもしれない」と感じられるよう、焦らずに見守り、少しずつ関わりを増やしていくことが、引きこもりからの回復に向けた一歩となります。
