
「だったら言えばいいべした!言えよ!」
怒りの感情とともに、そういわれた時、
私はみぞおちのあたりが苦しくなって、キッチンで座り込んでしまったんです。
意味のわからない涙がポロポロ流れて、
なんにも、言えなかった。
喉が詰まってとても言えなかったんです。
かれこれ20年位 昔の話です。
皆さんは、なぜかできない、言えない、そんな経験ありませんか?
子供って大人と違って、いろんなことを素直に吸収しますよね。
親の考え方とか、周りの環境の色に染まるというか
イヤイヤ期とか反抗期とか、そういうのは別として
まだいろいろなものに染まっていない、そんな感じではないでしょうか。
そして、成長しながら周りの影響を受けていくわけです。
言葉、行動、考え方、家庭や地域のカラーに染まっていったりします。
この特徴に、今から染まるぞ!とかそういうんじゃなくて…。
つまり、いつの間にか、自然にそうなるんですよね。
そうなったとしても、自分ではなかなか気づかない。
気づくのが難しいわけです。
だからこそ、そのまま無意識に続けるし、
そこから変わるのも難しいんです。
あなたが いつの間にか染まったカラーは、どんな色でしょうか?
私の生まれは、おしんのふるさと、山形県です。
「おしん」知ってますか?
NHK連続テレビドラマ小説。
おしんは、山形県の貧しい農村に生まれて、幼少期に奉公に出され
様々な苦難や試練を乗り越えながら成長して、
やがて自分の力で商売を始め成功を収めるっていう波瀾万丈な物語です。
特に有名なのは、
「母ちゃーん、母ちゃーん」
と叫んで、雪が降りしきる中、冷たい川を下る船に乗って奉公先に行く
おしんの幼少期の場面ではないでしょうか。
そのおしんの母親、ふじに焦点を当てると、非常に苦労の多い人生で、
家族のために自分の幸せや願いを後回しにし、過酷な現実を生きています。
畑仕事や家事を黙々とこなして、食事も質素なものしか取らないとか、
自分を犠牲にして家族のために尽くす姿が描かれています。
時代の厳しさに縛られ、選択の自由を奪われたひとりの女性です。
私の生まれたところは、もともと農村で実家も農業を営んでいます。
田畑に囲まれて育った私は、
自分の「こうしたい」よりも、嫁ぎ先の家族や、実家の親の意向を
優先しなければならない、と知らず知らずの間に思っていました。
(そういう思い込みがあったから、いい嫁、いい娘だった訳ではありません…。)
でもそれって今思うと、自分を大事にすることと真逆なんですよね。
全然気づいてませんでしたけど。
ある時、きっかけも忘れたようなことで
夫と意見が違ってぶつかったときがありました。
ワタクシ、言葉で言えずに、非言語で不満を表すタイプで。
それで冒頭の場面です。
「だったら言えばいいべした!言えよ!」
誰よりも優しい夫が、その時、怒りの感情とともに私にそう言ったんです。
夫が私に大きい声を出したのは、
後にも先にも、その時1回だけじゃないかなと思います。
でも、自分の意見は、言えなかった。
意味のわからない涙がポロポロ流れて、喉が詰まって言えなかったんです。
無意識の領域から、言っちゃいけないってストップがかかるんです。
自分のコントロールの範囲を超えてますよね。
現在はというと、とてもとても、言えるようになりまして。
「なぜか言えない問題」は、すっかり解消されました。
あの頃は自分を大事にできずに迷走していたなぁ、と思えるんですが、
当時は何もわかんなかったですね。
皆さんは自分のことを大事にできていますか?
自分を理解していく道のりは、迷路のようだったりして
興味深く楽しいとも言えるし、時に辛さや、もどかしさもあるかもしれません。
私は、結構楽しいなぁと思います。
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