引きこもり/親の対応は「方法」よりも「負のループから抜ける」ことから

引きこもりの親の会5月の4コマ漫画。親の対応はどうすればいいかと方法を考える前に、親が不安心配の負のループから抜け出す方がいい。

山形県で、引きこもり状態のお子さんに寄り添う親の会360(さんろくまる)を開いています。参加された方が「来ると安心する」「また来ます」と言って帰られるとき、今日も開いてよかった、と嬉しく思います。親の会で大事にしていることは、人の話を大切に聴くことです。我が家を変えた「信頼関係を創る話の聴き方」を実践し、ご参加の皆さんの家庭にもこの聴き方が広がって、より安心感がある家庭になっていくことを願っています。

親の会に参加する始まりは、親の対応方法はどうすればいいのか、答えになる方法を知りたいという思い

子どもの引きこもり状態を見守る時、これでいいのかな、このままで大丈夫かな、そんな不安が浮かんでくる事があります。疲れているとき、ちょっとズレを感じるアドバイスを受けたときなど、きっかけがあるときかもしれません。

親の会に参加される方は、数年見守ってきて、最近ちょっと不安になってという方や、引きこもり状態について考え始めた方などいろいろです。考え始めの頃には、どうしたらいいのか答え(よい方法)を探しているということが多いように感じます。

自分を振り返ってみると、解決の方法や正解のようなものがあることを願っていた状態、そんなふうにも感じます。

親の対応方法として、家庭で出来ることはあります。子どもを変えることや、就労、就学目的の誘導ではありません。家庭を安心できる居場所にすることや、子どもが主体性を回復していくときのサポートなどです。ただ、もしも親が子どもを変えようという目的で関わったり、不安心配の負のループにいる状態で関わってしまうと、状況は深刻になって行ったり、長期化に向かっていたりする可能性があります。

親が不安で心配だから、子どもを変えたい…、そのためにはどうすればいいか知りたい、となっていないか?

もし子どもを変えるための方法や答えを探しておられるとしたら、親の思い込みや、不安心配に突き動かされているかもしれません。子ども本人から気持ちや考えを聞けているか、親の想像や決めつけがないか、よく理解していることが重要です。

子どもを変えようとしていたら、いったん立ち止まる必要があります。まずは子どもが安心できる環境を作られることと、親自身が負のループから抜けることがとても良かったので、そこから取り組まれることをお勧めします。

人が不安な時は、うっかりすると想像がどんどん連鎖していって、不安や心配が本当の未来のように感じてしまうので注意が必要です。不安とともにストレスも膨らむし、日頃から自分に我慢をさせて人と関わっていれば、我慢の限界が来てイライラしたり、爆発してしまうこともありますよね。それが子どもに向かってしまうのは避けたい事ではないでしょうか。

人はみんな大切にされたいと思っています。だけど誰かにそれを求めてもなかなか都合よく行かないのが現実。でもいつでも大切にしてあげられるのが、自分です。

以前心配ばかりしていた頃は、頭痛やだるさなど常に体調が悪かった私ですが、今はとても元気に過ごせています。当時の体調不良は、負のループにはまり込んで自分をいじめるようにストレスを与え続けていたことが原因だったと感じています。
楽に、元気になったのは、自分自身とのコミュニケーションが変わったからです。自分を大切にすることを知りました。

あなたは自分をどう扱っていますか?自分のそのままを受けとめているでしょうか。知らず知らずに厳しく責めていないでしょうか。

親のコミュニケーションのスタイルを子どもはモデルにして学んでいます。親自身はどんなコミュニケーションをしているかな。自分を大切にする生き方を見せているかな。そんなことを考えてみるのも子どもの幸せな人生につながるのかもしれません。

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