引きこもり状態になる原因は親にある?

引きこもりの原因はすべて親?

引きこもりの原因ときっかけは、ひとりひとり違います。引きこもり状態とは、職場、学校、家庭、社会の仕組み、人間関係、病気、個人の特性など、様々な要因があり、多くの場合いくつかの要因が重なって起きます。
引きこもりは、どのような家庭、どのような子ども、どのような親の元でも起こりうることです。

リンク:引きこもりの時、親の対応はどうすればいい?原因は?自立はできる?

予防のために引きこもりの原因は親なのか知りたい。

引きこもりの原因を知りたい、と思う理由はいくつかあると思います。
我が子が引きこもりにならないように、という理由もありますね。

この場合は、親が「引きこもりの原因を作らないように」という目標に向かって子育てをすることになり、不安がつきまとってしまいます。引きこもりのイメージがちらついてしまって、子育てが不安なものに感じられるかもしれません。

引きこもり状態にならないで欲しいと考えているとすれば、逆にどんな状態になっていって欲しいのか。理想とする子育てはどんなスタイルかという自分の考えを持っていると、必要な情報と不必要な情報が区別できるので、余計な心配やストレスが減りますね。

自分の考えを持つ前に、世の中にあふれる情報に流されて不安になってしまうのは、とてももったいないことです。「自分は親として何ができるかな?何をしていきたいのかな?」という自分の考えを大切にしていくと、情報に振り回されることが減っていきます。

大切なのは、家庭が安心できる居場所であることです。親が不安になりすぎずに子育てすることが、子どもを引きこもり状態から遠ざけていってくれますよ。それは予防にもつながります。

現在引きこもり状態だから、親の何が悪かったのか原因を知りたい。

親として、自分の育てが悪かったのではないか。親に原因があるからこうなった。親の責任だ。そう話される方は、親の会でもおられます。

「親のよかれが、子どもにとっては苦しかったのだろう。」「親がやっていたことは、価値観の押し付けだった。」「自分の親にされたことを、自分の子どもにやっていた。」など、原因を探すと、後悔の材料はいくつも思い当たるかもしれません。

しかし、引きこもり状態とは、職場、学校、家庭、社会の仕組み、人間関係、病気、個人の特性など、様々な要因があり、多くの場合いくつかの要因が重なって起きます。

親の影響は、小さくはありませんが、それでもこれらの中の一部です。ずっと親しか関わる人がいなかったわけでも、生まれた時すべての人が一律に同じ心と体をもって生まれてきたわけでもないのです。

なぜ引きこもり状態になったのかという原因は、本人にしか分かりません。本人でさえ、説明がつかないことも少なくありません。原因の解明はとても難しいと感じます。突き止めた、と思っても、真実かどうか確かめる術はないのではないでしょうか。

親が子育てを後悔し続けていることは、引きこもり状態にいい影響を与えない

本人のために大切だなと思うことは、家庭が子どもにとって、安心できる居場所であることです。安心できる居場所とは、その人がありのままで否定されず受けとめられる場所です。

もし親が「子どもをこんな風にしてしまった、、、」と後悔してばかりいたら、今の子どもの状態を、そのままのあなたはダメな状態、今のあなたは変わらなければならない状態、と捉えていることになってしまいます。それは否定のメッセージとなって子どもに伝わります。

私も経験したことですが、親が自分を責めて子育てを後悔したり、原因探しをしている間は、家庭を安心できる居場所にすることは、とても難しいです。

後悔の状態に入っていると見えなくなってしまいますが、冷静に考えれば気づきます。
私たち母親は、子どものために、常に1番いいことをやろうと思ってやっています。子どもに悪いことをしようなんて思って育てていません。

私たちは、未熟なところも少なからずあるけれど、その時はきっとこれが1番いいと思って、子どもに関わっています。だから何をやってもいいという事ではありません。

でも、未熟だったと気づいたら、子どもと話をして、ごめんねと謝るしかない。出来ることをやるしかない。それが精一杯の実力だからです。過去を後悔することを手放すという事は、過去の自分も精一杯やっていた、と、まず親自身が、自己否定をやめるという意味があります。

一見大変なことになってしまったと思うような状態も、受けとめて向き合っていくと、そこでとても大切な、必要なことに出会います。

はっきりと言えることは、引きこもり状態の子どもは、ダメじゃなんかない。子どもが引きこもり状態になっている親も、ダメなんかじゃない。今はうまく発揮出来ていないかもしれないけれど、その人の素晴らしさは、ずっとそこにあるという事です。

子どもに起きていることを受けとめて向き合って行くと、そこにある素晴らしさが、どんどん深く分かって行くのだと私は思います。

親が子育てを後悔して、自分を責めている間は、家庭を安心できる居場所にすることは、とても難しいです。もし、後悔をし続けている時は、まず親自身が、自己否定をやめることから始めて行きましょう。ここまで読んでくださる熱心さがあるのですから、大丈夫。きっと出来ます。

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